こんにちは、公認会計士のロディです。
簿記2級に独学で合格後、3年で公認会計士になりました。
さて、今回は簿記2級受験生の「過去問の使い方」です。
これから簿記2級の勉強をスタートされる方は、おそらく過去問の使い方がイマイチ分からない方が多いでしょう。
そこで本記事では、効率的な過去問の使い方を解説します。
普通に解くのでは時間をムダにするだけなので、注意しましょう。
想定読者
- 簿記2級を勉強中 or これからスタートする方
- 簿記2級を初めて受験される方
ちなみに僕は、この学習法で独学3ヶ月で92点で合格できました。
[ 目次 ]
1.簿記2級の過去問は、解いてはいけない。
解いてはいけない理由
2.簿記2級の過去問の使い方
① 過去問を使う時期
② 過去問の使い方
③ 過去問は理解しなくて良い
3.簿記2級でオススメの過去問
4.簿記2級本試験レベルに実力を引き上げるための教材
① 予想問題集とは?
② 予想問題集の使い方
③ オススメの予想問題集
5.独学でつまずいたら、無料講義を利用するのもアリ
簿記2級の過去問は、解いてはいけない。
「過去問」は、あらゆる資格試験で重要な教材です。
過去問を使うことで、
- 試験に出やすい論点
- 難易度
の2つを知ることができますからね。
これらの2点を知ることで、その後の勉強効率が高まります。
しかし、少なくとも簿記2級試験については、過去問を「解く」のはNGです。
解いてはいけない理由
なぜ簿記2級で過去問を解いてはいけないのか?というと、
です。
簿記3級を受験された方ならお分かりかと思いますが、簿記ってテキストと本番のレベルにかなり差がありますよね。
テキスト・問題集でコツコツ解いて、その後過去問を解くと、難易度の高さに愕然とした経験があるのではないでしょうか。
それもそのはずで、本試験の問題(過去問)は、1つの問題内で複数の論点をギュッと濃縮して出題されるため、全て理解していないと解けないんですよね。
そのため、勉強開始の序盤で過去問を解くのは無理です。
そんな声も上がりそうですね。
大丈夫です。代替的なツールがあり、これを使った方が勉強効率が上がります。(後述)
簿記2級の過去問の使い方
簿記2級の過去問は、解いてはいけませんが、「読む」のはアリです。
先述した過去問を使うメリット2つを、再掲します。
- 試験に出やすい論点 が分かる
- 難易度 が分かる
これらは、解かなくても読めば分かりますよね。
過去問を解いてしまうと、物凄い時間を浪費します。(初回は、解説も含めると1回分あたり5時間程度かかります。)
一方で、読むだけ(解説を見ながら)なら、2時間もあれば終わります。(3時間も節約できます。)
もし過去問を5回分解くのであれば、合計15時間は節約でき、約1週間分の勉強時間をカットできる計算になります。
過去問を使う時期
過去問を読むことで、「頻出論点」「難易度」が分かるため、重要性とゴールを意識したインプット学習が可能になります。
逆に言えば、インプット学習の前に過去問を使わなければ、これらの効果は得られません。
そのため、過去問を使うのであれば、①序盤または②勉強を進めながら使うべきでしょう。
全てのインプットが終わった終盤に過去問を使う必要性は、ゼロです。
過去問の使い方
初めから「時間を測って解く」のは無意味なので、やめましょう。(実力を試したくなる気持ちは分かりますが、時間効率がかなり悪いです。)
過去問の使い方としては、大問ごとに読み進めることをオススメします。
これにより、大問ごとの頻出論点・攻略法が見えてきます。
適当で大丈夫なので読み進め、「複数回出てきた論点」については、テキストの該当ページにマークすると良いでしょう。

小技ですが、この工夫をすることで、テキストをパッと開いた時に「ここが重要」とすぐ分かるようになり、オススメですよ。(公認会計士試験の勉強の際も、全ての科目でこの小技を使っていました。)
過去問は理解しなくて良い
当然ですが、序盤に過去問を使った場合、まず理解することができません。
でもそれで問題ありません。
講義を見る(またはテキストを読む)+問題集を解く、という王道の学習を行うことで、徐々に解けるようになります。(後述しますが、本番レベルの実力を身に付けるためには、加えて「予想問題集」が必要になります。)
ただし、人によっては「ここは後少しで解けそう…」という論点もあるかと思うので、そんな時は「解説」を読んで理解してしまえば、一石二鳥です。
簿記2級でオススメの過去問
簿記2級でオススメの過去問は、2つあります。
こちらが一番オススメです。
なぜなら、全過去問の中で最も解説が丁寧だからです。
序盤や中盤(知識が不十分な段階)で過去問を解く場合、「解説の分かりやすさ」は必須です。
2番目がこちらの過去問です。
全体としてスッキリしており、書き込んだりする人には向いています。
ただし、解説が少し難しい部分もあり、独学の方には不向きだと思います。
簿記2級本試験レベルに実力を引き上げるための教材
過去問を読むことで、勉強時間を減らして「頻出論点」「難易度」を知ることができます。
しかし、「今の実力を測る」ことや「実力を本試験レベルに引き上げる」ことはできません。
そこで代替的な教材として「予想問題集」の使用をオススメします。
予想問題集とは?
予想問題集(的中問題集)とは、本試験を想定した本番形式の予想問題をいいます。
予想問題集を使うメリット
- 本試験レベルの問題を解くことで、合格レベルの実力が身に付く
- 出やすい論点が集約されており、本番で得点しやすくなる
大手予備校の講師陣が、過去問をもとに作成しているため、難易度は本試験と同等(またはやや難しい)レベルになります。
これを解くことで、本試験レベルの実力までレベルアップすることができます。
また、非常に的中率が高いのもポイントです。
回によって出題される論点は異なりますから、予想問題集も必ず回ごとに毎回内容を変え、出版されます。
実際に見ていただければ分かりますが、予想問題とほぼ同じような問題が試験に出ることが多く、体感としては5~7割は予想問題から出題されています。
このように、レベルアップ+本番で的中しやすいという2つの効果を得られるため、過去問よりも効率的です。
予想問題集の使い方
予想問題集は、早ければ本試験の1ヶ月半前ごろから使用を始めると良いでしょう。
時間に余裕のない方は、むしろテキストよりも予想問題集を優先し、①予想問題集を解く→②分からない部分はテキストで学習 といった演習スタイルに変更するのもアリです。
そして、何度も繰り返し解きましょう。
問題と回答方法を暗記してしまうほど覚えてしまうのが、むしろ丁度良いとさえ思います。(もちろん、丸暗記はNGです。)
また、予想問題集で出題されているテーマは本試験で出題可能性の高いテーマですので、付随論点もしっかりとテキストで仕上げておくと完璧です。
オススメの予想問題集
おすすめの予想問題集は、次の2つです。
どちらか一方で良いです。両方解く必要はありません。
簿記の市販教材に関しては、TACとネットスクールの2強です。
それ以外の予備校が出しているものは、(使ってみた個人的感想ですが)正直イマイチでした…。
独学でつまずいたら、無料講義を利用するのもアリ
以上、過去問を使った勉強法と、オススメの過去問をご紹介しました。
決して、過去問をガリガリ解くことはしない方がよいですよ。
また、特に独学で勉強を進めていると、「ココどうしても分からないな…」という壁にぶつかるケースが良くあります。
そんな時は、予備校の無料講義を利用してみるのもアリです。
たとえばクレアールという大手予備校の場合、資料請求によって無料講義DVDを入手することができます。
簿記2級に費用をかけず合格したいという方は、無料で使ってみると良いですね。
>>クレアールなら、無料で資料請求が可能です。