こんにちは、公認会計士のロディです。

会計士試験への受験をお考えですか?

本記事を読むことで、次の内容が分かります。

 本記事の内容

  • 公認会計士試験の内容について
  • 受験勉強を始める前に、知っておくべき事

「なんとなく公認会計士試験を受験してみようかな」とお考えの方向けの内容です。

[目次]

1.受験資格
2.試験形式
  ① 短答式試験
  ② 論文式試験
3.試験日程
  ① 短答式試験
  ② 論文式試験
  ③ 就職活動の時期は?
4.試験科目
  ① 短答式試験
  ② 論文式試験
  ③ 科目免除について
5.合格率
6.勉強時間
7.年収
8.留意点

 

 

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受験資格

受験資格はありません。
公認会計士試験は、誰でも受験できます。

なので、小学生でも受験できます。

ただし、過去に逮捕歴がある場合、受験はできても「公認会計士登録ができない」ケースがあります。

公認会計士登録とは、公認会計士試験に合格した後、正式な会計士として国に登録することです。

年齢層は、20~30代がメインです。

 

公認会計士試験の形式

公認会計士試験では、①短答式試験(1次試験)と②論文式試験(2次試験)の2つの試験を受験することになります。

 

短答式試験(1次試験)の形式

短答式試験は、マークシート方式による選択回答形式での受験になります。

英検とかでよくある、楕円をエンピツで塗りつぶす形で回答します。

問題は、いわゆる選択問題です。

具体的には、次のような形式で出題されます。

問.次の中から正しい組み合わせの番号を答えよ

A.〇〇〇である。
B.×××である。
C.△△△である。
D.□□□である。
E.☆☆☆である。

1.AとB 2.BとC 3.CとD 4.DとE 5.AとE

試験科目によって、5択だったり6択だったりします。

 

論文式試験(2次試験)の形式

論文式試験は、論述式(筆記形式)での受験になります。

黒ペンを使って回答し、間違えたら修正テープで修正し、書き直します。

例えば、実際に次のような問題が出題されています。

問.現行のリスク・アプローチでは、監査人は、重要な虚偽表示リスクを「財務諸表全体レベル」と「アサーション・レベル」とで評価することが要求されている。その理由を説明しなさい。

このような問いに対し、実際に作文することで回答します。

文章力のある方は、わりと有利です。

 

公認会計士試験の日程

短答と論文で、それぞれ日程が異なります。

 

短答式試験の日程

短答式試験は、年に2回受験できます。

昔は1回限りでしたが、試験制度が変わり、年に2回受けることができるようになりました。

第1回が12月第2回が5月に実施されます。
スケジュールは毎年変わりません。

例えば、第1回の12月に合格できてしまえば、第2回の5月の短答は受験する必要はありません。

逆に、12月に不合格となってしまうと、次の5月に再挑戦することになります。

 

論文式試験の日程

短答式試験に合格すると、論文式試験を受験することができます。

論文式試験は、年に1回、8月に実施されます。
こちらも、毎年変わりません。

12月の短答に合格した場合、8月の論文まで8か月間あるので、論文の勉強に専念できる期間が長くなります。

一方で5月の短答に合格した場合、論文まで3ヶ月しかありませんから、ちょっと勉強が大変です。

なので、通常はまず12月短答の合格を目指し、勉強を進めることになります。

 

ちなみに就活の時期はいつか、というと

就活は、8月の論文式試験後に行われます。

なので少なくとも勉強中は、就職の事を考える必要はありません。

ちなみに現在、公認会計士の就職市場は超売り手市場ですので、就活が非常に楽です。
>>関連記事:公認会計士は受かっても無職?心配いりません。

 

公認会計士試験の科目について

短答式試験は4科目、論文式試験は5科目とされています。

論文式試験で1科目増えているように見えますが、実は増えるのは2科目です。

下記で解説します。

 

短答式試験の科目

短答式試験では、次の科目を受験することになります。

  • 財務会計論:200点満点
  • 管理会計論:100点満点
  • 監査論:100点満点
  • 企業法:100点満点

合計、500点満点となります。

財務会計論はボリュームが多いですが、配点も2倍ですので超重要科目と言われています。

「商業簿記」が得意な方は、短答式試験・論文式試験ともに有利です。

また、管理会計論も日商簿記で言うところの「工業簿記・原価計算」が範囲に含まれますので、こちらも簿記経験者には有利になります。

 

論文式試験の科目

論文式試験では、次の科目を受験することになります。

  • 会計学:300点満点
  • 監査論:100点満点
  • 企業法:100点満点
  • 租税法:100点満点
  • 選択科目:100点満点

合計、700点満点です。

「会計学」というのは、短答式試験での財務会計論と管理会計論を1つにまとめたものです。
なので、内容は2科目分になります。

論文式試験では、新たに「租税法」「選択科目」の2科目が追加されます。

 

 選択科目について

選択科目では、次のいずれかを選択することになります。

  • 経営学
  • 経済学
  • 統計学
  • 民法

いずれを選択しても良いのですが、体感で7~8割の受験生が「経営学」を選択します。

理由は、学習量が最も少なくて済むからです。

また、学習する人が多いので、勉強法もネットなどで探しやすい、という利点がありますね。

ちなみに僕も経営学を選択しました。

 

科目免除というシステムがあります。

実は、短答・論文ともに、一部の科目を免除することができます。

こちらは、ここで紹介すると長くなってしまうので、次の記事をご参考ください。

【公認会計士試験】短答科目の免除をすべきか? 結論は…

科目免除すべきか?という視点で、ご説明しています。

 

公認会計士試験の合格率は、非常に低いです。

公認会計士は、三大難関国家資格の1つです。

司法試験や東大受験と比べられる試験ですので、難しい試験になります。

合格率は毎年若干変動しますが、ざっくり次のとおりです。

  • 短答: 5~10%
  • 論文: 35%

よって、一発合格する確率は2~3%です。

かなり難しいことは、言わずもがなですね。

難易度について、詳細は次の記事で解説しています。

 

勉強時間

公認会計士試験は難易度の高い試験なので、勉強時間もかなり多いです。

期間としては、最短でも2年かかります。

極まれに1年で合格する天才もいますが、例外です。

また、勉強時間の目安は次のとおりです。

  • 2年で合格する場合: 5,500時間(7~8時間/日)
  • 3年で合格する場合: 6,800時間(6時間/日)

カッコ書きの部分は、単純に日数で割った時の「1日あたり勉強時間」です。

ちなみに僕の場合は、3年間勉強し、総勉強時間は7,350時間でした。

さらっと書いてますが、結構キツいですよ。笑
>>関連記事:公認会計士試験に合格するための勉強時間

 

難易度が高い反面、年収も高い

会計士になるのは大変でしたが、年収は凄まじく高いです。
>>関連記事:公認会計士の年収(僕の給与明細も参考にどうぞ)

かんたんに言うと、10年働けば年収1,000万を超えます。

僕は会計士歴5年で900万を超えたので、1,000万という水準はわりと普通です。

この高収入を獲得するために、会計士を志す方も非常に多いですね。

 

目指す前に知っておくべき留意点

単純に「会計士カッコイイからなりたい!」という理由で目指すべきではありません。

公認会計士になるには、道のりは長いです。
努力量もハンパないですしね。

リスクを知った上で、意思決定したほうが良いです。

 

というわけで、上述の難易度と勉強量をこなせる自信がある方は、目指すと良いと思います。

ちなみに、会計士という資格自体は、超コスパの良い資格です。(断言)
>>関連記事:公認会計士の年収から見るコストパフォーマンス

 

何が言いたいのかというと、「なんとなくで勉強を始めると、失敗した時にリスクしかない」という事です。

成功した時のリターンが膨大なので、成功前提で考えるとコスパは超良いです。

難関試験とは言うものの、偏差値40だった僕でも3年で合格しているので、努力だけでどうにかなりますしね。

ただ、学生であれば「なんとなく」で勉強始めても良いかなと思います。

やることがないなら、会計士は目指して損はないですからね。

以下のツイートも、わりと同業者からの反響が多かったです。

というわけで今回は以上です。

もう少し会計士の制度について知りたい、という方は、予備校のパンフレットを見ると分かりやすいと思います。
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