本記事では未公開の「短答合格法」を、note で限定公開しました。
【2023年】短答を確実に突破する「特化型戦略」
こんにちは、公認会計士のロディです。
公認会計士の短答式試験、戦略だけで77%取りました。(もちろん余裕で合格)
短答式試験の直前期は、超重要です。
この期間をどう過ごすかで、本番の点数は大きく変化します。
僕が高得点を取れたのは、直前期に「あるテクニック」を用いたからです。
今回は、そのテクを全て公開します。
たぶん、ここまで詳細に記載したサイトは 他にないと思います。
公認会計士試験 短答式試験 直前期の勉強法5選【超詳細に解説】
なお、本記事では「直前期」を、「本試験の3週間前」と定義します。
そもそも「直前期」というのは、ラストスパートをかける期間という位置づけなので。
マラソンで例えれば、ゴールからあまりに離れた場所からラストスパートをかけると、確実にゴール手前で失速します。
資格試験も同じです。
あまりに早くからスパートをかけると、絶対に失速します。
ただし、マラソンと1つ異なる点があります。
- マラソン:走った合計時間で競う
- 資格試験:ゴールした瞬間の速度で競う
たとえば、2019年5月26日に短答式試験があります。
公認会計士試験の場合は、2019年5月26日の試験中に、最高のパフォーマンス(最高速度)が出せればそれで良いのです。
つまり直前期は、「試験当日に最高のパフォーマンスを発揮するための準備期間」と位置付けるべきです。
これでは落ちます。
合格するためには?
念のため、全体像の確認です。
合格するために必要なことは、
- 必要な勉強をする
- それを本番で100%発揮する
これだけです。
このうち 本記事では、必要な勉強が終わり、本番で100%の実力を発揮するためにやるべき直前期の勉強法をご紹介します。
その1 直前期は、新しい事をやらない。
直前期は、極力、新しい学習論点に手を付けないようにしましょう。
僕のように、自分の学力に自信がない方は 特にです。
ご存知の通り、短答式試験は、試験中に 「時間が足りない」という強敵が存在します。(企業法を除く)
なぜ時間が足りないのか?
まず、受験生は試験時間中にどこで時間を使っているのか、列挙します。
② 問題を読む
③ 難易度を判定
④ 考える
⑤ 迷う
⑥ 手を動かし、解き進める
⑦ マークする
このうち、受験テクニックにより削減できるのは、③難易度判定と、⑤迷う時間の2つです。
前置きが長くなりましたが、なぜ新しい事をやらないべきか。理由は、上記2つの時間を削減するためです。
なお、そもそも論ですが、直前期までに重要論点の学習が完了していることが前提です。
理由① 難易度判定の時間を削減するため
僕の体験談ですが、当時(2012年5月)最も難しいと言われていた管理会計論において、C難度の問題をすべてスルーする事に成功しています。
「スルーすべき」という判断に要した時間は、1問あたり5~10秒です。(試験中余裕がありストップウォッチで計っていたので、間違いありません)
たとえば管理会計論の場合、80分を費やせると仮定すると、1問あたり平均4分を限度に使うことができますね。
しかし、実際には受験生に絶対解けないような問題や、10分以上費やさなければ解けない問題が存在します。
このような問題を数秒で検知し、スルーする技術は必須です。
そのために、直前期は「新しい事はやらない」という勉強法が必要です。
直前期に手を広げるという事は、今まで学習しなかった些末な論点(重要性の低い論点)にも手を付けるという事です。
これに手を付けると、重要な論点の知識が記憶から薄れるほか、仮に難易度の高い問題を見た時に、「解けるのでは?」と勘違いしてしまうリスクを増加させます。
これが、難易度の判定を誤る原因になります。
理由② 迷う時間を削減するため
上記の①で少し触れていますが、学習の範囲を広げすぎると、コアとなる重要な知識が(相対的に)薄れます。
これによって、簡単な問題であるにもかかわらず、「この論点、どっちの解き方だっけ…」といった迷いを生じさせ、余計な時間を消費します。
時間だけの消費であればまだ良いのですが、回答を誤るリスクも増大しますので、百害あって一利なしです。
その2 全範囲に目を通す
受験生の方であれば分かると思いますが、たとえば授業を受けた後にすぐ問題を解くと、スムーズに問題を解くことができます。
しかし、時間が経ってからもう一度問題を解くと、まず問題を読む(理解する)ことに時間を要します。
これは、問題を見慣れていないため、と考えられます。
逆に言えば、試験直前に全範囲を見渡すことができれば、試験問題を最速最短で読むことができます。
ただ、よほどの速読ができなければ不可能ですし、まず試験会場に全テキストを持って行くこともできません。
そこで、直前期(3週間前くらい)から全範囲の復習を始めるのです。
僕の直前期の復習ペース
① 1日目 ~7日目 :全範囲を復習
② 8日目 ~12日目:①で余裕だったところ以外を復習
③ 13日目~15日目:②で余裕だったところ以外を復習
④ 16日目~18日目:③で余裕だったところ以外を復習
⑤ 19日目~20日目:④で余裕だったところ以外を復習
⑥ 試験前日:⑤でまだ理解の浅いと感じた論点を復習
⑥の時点で少し怪しいな、というところがあれば、その部分だけノートを作成(またはテキストの該当ページをコピー)し、試験会場に持参しましょう。(ただし、試験前の30分~45分で読める分量のみ。)
そして、試験直前にこのノートを閲覧すれば、全範囲を直前に復習した事と同様の効果が得られます。
ちなみに、僕が試験当日に会場へ持っていったものは、各科目につき10~20枚のルーズリーフのみです。
その3 試験直前に学習すべき論点がある
上記と相反するようですが、実は試験当日に、会場で初めてちゃんと勉強した分野もあります。
共通するポイントとしては、予備校がもしかしたら出るかも!と言っている論点で、かつ非常に暗記しづらい(丸暗記に頼らざるを得ない)論点です。
このような論点は、理解→記憶というプロセスが踏めないため、前もって暗記しても当日に忘れます。
なので、このような論点はあまり復習せず、試験当日に記憶しました。
数学のテスト前などに、難解な公式を直前に見ておく、というような雰囲気です。
その4 一部、ヤマをはる
ごく一部ですが、ヤマをはるのもアリです。
僕の場合、企業法の商法2問+金商法2問でヤマをはり、うち3問が的中しました。
理由は、効率重視のため
理由は2つあります。
1つは商法で、出題される論点がローテーション形式であることを知ったためです。
もちろん前回出題された論点が今回も出題されるという事もゼロではないと思いますが、過去の傾向からして確率は非常に低いと判断しました。
もう1つは金商法で、範囲が膨大であり、周りの受験生もどうせできないはずなので、答練だけを学習しました。(テキストは関連論点以外ほぼ読まず)
どちらも論文式試験ではまず問われない分野なので、その観点からも、ヤマはりで対応すべきと考えました。
結果成功しているので、超効率的でした。
その5 試験本番を想定する
本番で100%の実力を発揮するためには、練習通りの実力を発揮する必要があります。
そのためには、本番を想定(イメージ)し、準備しておく必要があります。
例えば僕は、次の事項を確認(想定)しました。
- 試験会場の開門時間
- 試験の前の休憩時間の長さ
- 休憩時間に何を何分復習するか
- 食事に充てる時間は何分か
- トイレはいつ行くか
- 万が一電卓を没収されたらどうするか
- 騒音等があった場合の対処法等
このような起こりうる状況をすべて想定し、予め何をすべきか、スケジュールを決めていました。
例えば最後の「騒音対策」ですが、耳栓の使用を決めました。
しかし、当日だけ耳栓をするという事は、練習と本番で相違する状況を作る事になるので、「じゃぁ今日から本番までは耳栓をして勉強をしよう」ということになります。
また他にも、自分のスケジュールを阻害する要因はすべて排除するために、たとえば当日はネットやLINEなどは見ないようにする、当日は知人を見かけても話しかけない、等徹底しました。
このように、本番を想定して予め準備しておくことで、練習通り 100%の実力を発揮する事ができます。
余談ですが、プロのボクサーは、これをもっと長いスパンで行います。これにより、大勢の観客の前でも物怖じせず、歓声すら聞こえないほどに集中できるそうです。
また、僕も趣味でトライアスロンをやっていますが、これも全く同じで、レース当日の流れを常にイメージして練習をします。
短答式試験直前期の勉強法まとめ
短答式試験、直前期の勉強法は以上です。
僕はわりとストイックな方なので、たぶんこれ以上やってる人は少ないです。
一読しただけではすべて理解できないかと思いますので、何度も読んで頂くことをオススメします。
やる気UPコーナー
会計士受験生だった頃に失った物
・時間
・収入
・友人会計士になって得た物
・多くの時間
・多くの収入
・多くの友人全てを捨てて勉強しましたが、
捨てたものは、増えて戻ってきました。管理会計的にいえば、
投資を回収したという事になるのかな。
ちなみに、損益分岐点は割りと早めに来ます— ロディ (@rodycpa) March 7, 2019