こんにちは、公認会計士のロディです。
先日、NHKの「監査法人」というドラマを見ました。
今から10年以上前のドラマですね。
内容が(色んな意味で)面白かったので、感想です。
概要
ドラマの概要は、次の通りです。
- 放送局:NHK
- 放送日:2008年
- 主演:塚本高史、松下奈緒
- 全6話(6時間)
簡単なあらすじは、次の通りです。
あらすじの時点でツッコミどころ満載ですね。
次に、具体的なツッコミどころをご紹介です。
冒頭からヤバい
冒頭シーンは、会計士チームがクライアントと挨拶し、会社の会議室に入っていく様子からスタートします。

公認会計士・監査法人の仕事は、お客さんあってのサービス業です。
こんなドカドカと入って行ったら、お客さんに快く監査対応してもらえません。
「監査」というイメージからこのような描写になったのかと思いますが・・・現実は全く違います。
違法調査をしている
主人公の公認会計士、若杉君(塚本高史)は熱き男です。
厳格監査のために、クライアント取引先の敷地に侵入し、抜き打ち調査をします。(その後、特にお咎めなし)
しかし、現実はこんなことしたら絶対ダメです。即クビになってもおかしくありません…。
粉飾に加担している
若杉君や理事の小野寺さんは、クライアントで粉飾決算が行われている事実を知りながら、問題なしとして監査報告書を提出しています。
粉飾という重罪に加担しているのですが、ドラマが終わるまで、彼らには特段お咎めがありません。
ドラマとして、たとえ主人公でも、悪いことをした人を裁く描写はないとダメな気がします…。
公認会計士登録2年目のスタッフが代表社員に
若杉君はなんと会計士登録2年目で代表社員になります。笑
登録してから2年目なので、会計士歴5年くらいですね。超スピード出世です。
まぁ、有り得なくはないのですが…違法行為をくりかえす会計士を出世させるのはどうなのか…と個人的に思います。
感想
わりと難しい話(たぶん視聴者に理解させる気はない)が多く、真剣に見ていないと話から取り残されてしまいます。
このドラマは、「監査法人」・「公認会計士」という一般の人にとって馴染みのない(かつ理解しづらい)職業をテーマにしています。
ドラマなので視聴率も意識していますが、その方向性が「エッジを効かせる」というベクトルに進んでしまい、過度な表現・難解なストーリーが形成されていました。
ちなみに、先日映画館でみた「七つの会議」は、非常に面白い映画でした。
公認会計士がテーマではないのですが、「粉飾」という会計士が身近にかんじるテーマです。
僕自身も不正対応をよくやってたのですが、リアルだな~と感じる点がちょこちょこあり。
公認会計士の方や、経理の方には超オススメです。