こんにちは、公認会計士のロディです。

スクールを使って3年で公認会計士になりました。

「公認会計士って、独学でも取得できそうかな?」

と、素朴な疑問をもたれる方が、結構多いようですね。

先に結論から言ってしまうと、「無理に近い」です。

公認会計士試験に合格した人であれば、独学での合格が無謀であることは分かるかと思います。

「でも、独学で合格したっていう本も出てるよ?そういうブログもあるっぽいけど…。」

そんな声も聞こえてきそうですね。確かに、独学合格された方もいます。

しかし残念ながら、かなり難しいです。

本記事では、その理由とともに「独学で合格する人の特徴」を解説します。

 

なお、それでも独学で公認会計士を目指したいという方には、「独学用」のテキストを次の記事でご紹介しています。
>>関連記事:公認会計士の独学テキストおすすめ5選

 

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公認会計士試験に独学で受かる事は無理?【会計士が合格のコツを解説】

理由は3つです。

独学が無理な理由① 実はググってもほとんど出てこない

実は、Googleで検索しても、「独学で合格した」という人はほとんど出てきません。

検索してヒットするWebサイトは、

  • 公認会計士試験に独学で合格する方法は?
  • 公認会計士試験に独学で受かるのは難しい?

ほとんどが、このようなサイトです。

つまり合格体験記ではない、という訳です。

また、非常に悪質だと思うのが「独学で合格する方法は?」というサイトで勉強法を提案している点です。

そのような記事を執筆している人は公認会計士でもなんでもないので、適当に調べた情報だけで、でたらめな勉強法を記載しています。

万が一これを信じて実践した場合、人生終わる可能性があるので要注意です。

 

ただ、1人だけ本当に独学で合格した会計士の人がいるようですね。(書籍とか出されてる様子)

疑ってプロフィール検索してみましたが、確かに監査法人で働かれていた形跡があり、本当っぽいです。(すみません)

なお、これだけネット社会が発達していても、見つかったのは1人だけです。

 

独学が無理な理由② 実際周りにほとんどいない

僕は公認会計士として、大手監査法人(6,000人規模)で数多くの会計士たちと4年間仕事をしていました。

関わった会計士の数は少なく見積もっても500名以上です。

その中で、実は1人だけ独学で合格したという方がいました。

しかし、その人以外に僕は独学合格者を見た事がありません。

公認会計士試験の合格率は3~4%ですから、仮に会計士500人中1人が独学合格者であると仮定すると、ざっくり受験者数15,000人中1人しか合格しないという事になります。

パーセンテージだと0.006%ですね。

もはや常人には絶望的な数値です。

 

独学が無理な理由③ 公認会計士になってみて分かる、無理ゲー感

※これは完全に僕の主観です。

予備校の講師に教わらず、予備校の教材も使わず、市販教材で合格。

これは無理としか思えません。。

市販教材だけを使っていると、恐らく次ようなデメリットが生じます。

  • 独学での合格事例が極めて少なく、使用教材が不明
  • いざ勉強をしていても、これで本当に合格できるのか?と不安になる
  • 勉強法が確立しづらい

頼れるものがないので、すべて手さぐりになります。

手さぐりで、たった1人で2~3年過ごすことの恐怖心は、想像を絶します。

一方、予備校に通っている受験生はこのようなリスクを回避できます。

予備校は合格実績を明示していますから、信頼性が担保され、勉強法も確立されています。

なお、予備校に通った場合の勉強時間は、

  • 2年間勉強した場合: 5,500時間
  • 3年間勉強した場合: 6,800時間

という勉強時間が必要になります。
>>関連記事:会計士試験に4000時間で受かるのは無理です。本当の勉強時間は?

予備校生でこのくらい勉強するので、独学だと更に時間がかかります。

 

独学で公認会計士を目指すことのメリット

これだけ無理と言っておいて何ですが、独学で勉強する事のメリットもしっかりとお伝えします。

 

授業料が浮く

独学で勉強することによる一番のメリットが、金銭面のメリットです。

合格者は平均2~3年で合格しますので、仮に同じ期間の独学で合格できるとすれば、2~3年分の予備校代(約90万円)が浮きます。
>>関連記事:公認会計士の年収はどのくらい?【私の給料明細を見せます。】

 

短期間で合格できる可能性がある

予備校に通うと、予備校のカリキュラム通りに学習を進めます。

予備校は、あくまで平均的な受験生にとって望ましいスケジュール感で、カリキュラムを作成します。

逆に言えば、学習スピードの速い一部の秀才にとっては、予備校のカリキュラムは『遅い』と感じるでしょう。

このような秀才の受験生については、もっと早く勉強を進めることができます。

また 学習範囲の取捨選択も自由ですから、取捨選択の判断基準を持った秀才であれば、学習を効率的に進めることが可能と考えられます。

 

独学で公認会計士試験に合格するための前提条件

やや上記で触れましたが、独学で公認会計士試験に合格するためには、前提条件があります。

それは、『秀才である』という事です。

授業料を浮かせて合格するには、そもそもの地頭が必要です。(たったの90万円なので、浮かせる必要もないかと思いますが。)

また、予備校のカリキュラムを無視できるほどスピーディに勉強を進めるためにも、地頭が必要です。

ちなみに、予備校の講師は受験時代の成績優秀者です。

その優秀者たちが考えたカリキュラムを更に上回ることは、至難の業です。

 

結論。やっぱり独学は無理ゲー

無理ゲーです。

ただし、常人には無理というだけで、秀才であれば合格する可能性はあります。

「独学で合格する方法」を調べるよりも、「予備校のメソッド」を調べた方が有益ですよ。

【2022年10月】公認会計士の予備校を、成績優秀者が徹底比較!【5つの視点で選ぶ】

各予備校、無料でパンフレットを請求できますので、情報収集することをオススメします。

 

10年かかっても良いなら独学。2~3年で合格したいなら予備校。

合格者の99.9%は、専門学校の講座を受講し、そして合格します。

有名どころとしては、TAC、大原、LEC、CPA、そしてクレアールですね。
僕自身も含めて、合格者の殆どがこのいずれかを利用しています。

 

【2022年10月】公認会計士の予備校を、成績優秀者が徹底比較!【5つの視点で選ぶ】

とはいえ、予備校を利用した場合の『スケジュール感』はイメージしづらい人が多いです。

いちばん手っ取り早いのが、予備校のパンフレットを入手することです。

リアルな学習スケジュールが分かるので、予備校に通う前に、これから2年後までの学習計画をイメージできますよ。
>>クレアールなら、無料で資料請求が可能です。

 

ここまでお読みいただき、「とりあえず独学で勉強を開始してみたい」という方は、公認会計士の独学テキストおすすめ5選の方を読んでいただくと良いかと思います。

これらのテキストのみで合格するのは難しいですが、勉強開始のとっかかりとしては、良書が揃っていますよ。